看護師として経験者の転職では、新卒で入職するときとは違った「困ること」「不安になること」もあります。
実際に複数の職場へ転職した経験から「経験者として就職する際に注意した方がいいこと・対策について」お伝えします。
- 看護師の中途採用の注意点と対策がわかる
- 転職活動をするときに気をつけるポイントがわかる
助産師のひーちゃんと申します♪
私も自分が転職する側・転職者を受け入れる側の両方を経験してきました。
中途採用の注意点と対策
中途採用の落とし穴:
- 新人のように指導してもらえない
- これまでとルールが違うことに戸惑う
- 思っていた以上に給料が下がる
- これまでやってきたことを任せてもらえない
職場によって違いますが、経験者として転職した際によく聞かれる「気をつけた方がいいポイント」についてまとめています。
新人のように指導してもらえない
新人では大規模の病院では数週間にわたる研修があり、病棟に所属してからもつきっきりでサポートを受けられるところもあります。
経験者として入職すると研修や指導が薄く、すぐに一人で動かないといけないことも。
私も転職先では新人が多すぎて先輩のフォローが行き届かない状況でした。病棟に配属された当日からバイタル測ったり・入院を取ったりと簡単な業務は先輩なしで行っていました。
これでいいのか・間違っていないか、不安なことばかり…
注意するポイント:
- 職場によって報告基準が違う
- 物品の場所を覚えるのに時間がかかる
- 記録が意外と大変
報告基準の違い
正常・異常の判断はどこの職場でも一緒です。
しかし、「報告基準」は病院によって異なります。
さらに、「暗黙のルール」での報告基準を持っている職場もたくさんあります。
「少し正常から逸脱しているけど、このくらいなら様子見で大丈夫かな」と思っていても…
A病院では、
なんで報告しないの!もっと早く報告していいんだよ!
B病院では、
このくらいで報告しないで。自分で判断できるでしょ。
このようなことがよくあります。
オススメの行動は「最初はしつこいくらい確認をする」
注意をされたり指摘を受けても、最初のうちに確認をしておくことが重要です。
職場でのルールだけではなく、担当する医師による違い・先輩看護師による違いもあります。
注意・指摘を受けた場合、「なんとなく」で流さずに一つずつ確認することをオススメします。
報告するときは、この基準であっていますか?
この報告の仕方で大丈夫ですか?
指導者側も確認してもらえた方が情報を共有できるので安心できます。
異常時に対応できるスタッフの人員数・設備・患者さんの背景も異なるため、新しい病院のルールを知ることが重要です。
覚えないといけないものが多い
部屋の場所・物品の場所・書類の場所…
覚えるものは本当に沢山あります。
これまでは3分で終わっていたものが、
・物品を探すのに2分
・部屋の場所に迷って2分
・片付ける場所がわからなくて2分
転職してすぐは、一つの処置に数倍の時間がかかることもあります。
最初は自分を過信しすぎずに周りを頼ることも大切です。
記録が意外と大変
最近では、電子カルテの病院が増えてきています。
電子カルテを何社か活用したことがある方はご存知だと思いますが、病院によって全然違います。
私も3社の電子カルテを利用したことがありますが、記録の方法が全く違うので慣れるのに時間がかかりました。
「思っていた以上に記録に時間がかかる…」というのは転職したての頃によくある問題です。
記録を早く終わらせるコツ:
- 頻繁に使用する文章は定型文にしておく
- 職場独自の略語の使い方を覚える
- バイタルサインなどその場で入力できるものは後に回さない
- 自己学習をしっかりする
よく使用する言葉を辞書登録したり、頻繁に利用する言葉や文章をメモに入れておくだけで時間の短縮につながります。
基本的なことですが、疾患や症状について理解していないとアセスメントにも時間がかかってしまいます。
転職したばかりは他にもやらなくてはいけないことが多いですが、初めて経験する技術や受け持つ疾患については自己学習をしっかりすることが大切です。
仕事が効率的にできると最終的には自分の時間を確保することにつながります♪
これまでとルールが違う
一つずつ確認する
まずは受け入れる
中途採用が「使えない」と言われる理由は、「前の職場のルールを引きずっているから」が多いです。
経験があるということはプラスである一方で「この職場のルールをに馴染めないかもしれない」というデメリットとして捉えられることもあります。
このデメリットを減らす方法が、「新しい職場を受け入れる」ことです。
自分を守るため・相手に受け入れてもらうために気をつけておきたい考え方です。
病院によって細かなルールが違います。
例えば…
- 報告のタイミング
- 記録の内容
- 医療用語など言葉の略し方・使い方
- 患者さんへの対応の仕方
- 他のスタッフとの協力の仕方
- 医師との関わり方
基本的なルールから、そんなことどっちでもいいじゃん…と思うことまで、本当にたくさんの違いがあります。
同じところを見つける方が大変なくらい正反対の職場もあります。
前の職場はこうだったからこうしたい。
こっちの方がいいと思うから変えたくない…
これは通りません。
郷に入っては郷に従う
まずは新しい職場を受け入れて実践することが重要です。
様々な職場を経験することで「自分にはどの考え方が合っているか」見直す機会が増えます。この経験をもとに自分に合った働き方を見つけていくことができます。
給料が下がる
給料は働く上で重要なので、事前にしっかり確認をしておく必要があります。
給料の金額だけでなく、残業時間・休日の数・夜勤の数など勤務時間を確認することが大切です。
- 残業をするから給料が多くなる
- 給料は多いけど休みが少ない
- ボーナスが評価によって違うので実際にはそんなにもらえなかった
短期的な目線ではなく長期的に見る必要もあります。
- 毎月の給料は変わらないけどボーナスが増える
- 昇給が早いから数年後をみると給料が増える
実際の勤務時間に対する給料をしっかり確認をしておかないと、給料をもらってからショックを受ける場合があります。
転職活動をするときは、
- 実際の休みの数
- 残業時間
- 有給の取得率
- 休憩の取得時間
- 始業前のサービス残業の有無
細かくチェックをしておき、入職してからの後悔を減らしましょう。
これまでやってきたことを任せてもらえない
就職してやりたいことがある場合は、事前に確認をしておくことは大切です。
「これまでに経験があるから大丈夫だよね。」
こんな風に簡単に考えていたら、
当院の研修を受けてからじゃないとできないから、少なくとも3年以上はかかるかな。
え?前の職場は就職して半年から担当していたし、すぐにできると思ってた…前は研修なんてなかったけど…
大きな病院などでよくあります。
研修制度などがしっかりしているメリットがある一方で、柔軟に対応してもらえなかったり、一つ一つに時間がものすごくかかる場合もあります。
やりたいこと・経験したいことがある場合は、実際にどのくらい時間がかかるか・どのようなルートをたどるのか事前に確認しておきましょう。
転職をするときは事前準備が大切
「今の職場が嫌だから」と勢いに任せて転職をしてしまうと失敗してしまうこともあります。
転職活動は事前準備と転職後の人間関係を良くすることについて慎重に行うことが重要です。
まとめ:
- 経験者でもできないことははっきり伝える
- 中途採用でもしっかり教育をしてくれる職場はある
- 転職活動の時に職場をしっかり見極める
中途採用でもうまくいく職場は沢山あります。
私も中途採用で入った職場で楽しく働けています♪
みなさんの転職がうまくいき、自分に合った働き方を見つけられるお手伝いができればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。